宮部みゆき
『あやし』 角川書店
怪談集。おどろおどろしさにはかけるが、宮部みゆき得意の江戸深川のひとびとが生き生きとしていて、語り口がうまくてのせられる。面白かった。
『ブレイブ・ストーリー』 角川書店
力作なのだが、ファンタジーとしてはまだまだ作りこめる余地あり。新境地というよりは、やはり宮部みゆき作品なのだった。前半が苦しい(サーガサーガとうるさいんじゃ)ので、読者も主人公と同様がんばってたどり着かなくてはいけないようだ。ワタルよくがんばった。20040816
『R.P.G.』 集英社文庫
語り口はソフトなのだが、犯人の動機となった場面など冷静に想像すると怖い。わたしはこういう「悪意なき悪」というのが気持ち悪い。読み終えて、改めてタイトルの意味がわかる。20040802