スーザン・ソンタグ 『良心の領界』 NTT出版
なんか、間違えて消してました…。
物事の大小に関わらず、良心を守り抜くには勇気がいる。そして知識と想像力も必要。彼女の常に物事に丁寧に対峙する姿勢に打たれた。序文はたいへんわかりやすく、かつ素晴らしい。これだけだけでも読む価値がある。
以下引用
--言語のスラム街に沈み込まないよう気をつけること。
言葉が指し示す具体的な、生きられた現実を想像するよう努力してください。たとえば、「戦争」というような言葉。
--商業に対抗する、あるいは商業を意に介さない思想と実践的な行動のための場所を維持するようにしてください。みずから欲するなら、私たちひとりひとりは、小さなかたちではあれ、この社会の浅薄で心が欠如したものごとに対して拮抗する力になることができます。
--他者に庇護されたり、見下されたりする、そういう関係を許してはなりません――女性の場合は、いまも今後も一生を通じてそういうことがあります。屈辱をはねのけること。卑劣な男は叱りつけてやりなさい。
--傾注すること。注意を向ける、それが全ての核心です。眼前にあることをできる限り自分のなかに取り込むこと。そして、自分に課せられた何らかの義務のしんどさに負け、みずからの生を狭めてはなりません。
傾注は生命力です。それはあなたと他者をつなぐものです。それはあなたを生き生きとさせます。いつまでも生き生きとしていてください。