日日平安

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2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

 西島大介 『世界の終わりの魔法使い』

河出書房新社/ゆるい。このゆるさをどうとらえるかって何かの踏絵みたいだ。西島さん自身が不思議な立ち位置で活動しているのだけど、こう読み手の方も作品から不思議な距離を感じる。全体の印象としてはちょっと可愛すぎるかな。凹村戦争の方が好きという…

 ミュシャ展

ミュシャの生涯を通じたあらゆる分野の作品240点(うち約100点が日本初公開)を紹介、ということで、ミュシャファンには見逃せない展示のよう。アールヌーヴォーはわりと好きなのだが、あれだけあるとどれもこれも同じに見えてしまって、むしろ下描きや何が…

 長嶋有

『タンノイのエジンバラ』 文芸春秋 収録作品:タンノイのエジンバラ/夜のあぐら/バルセロナの印象/三十歳 「夜のあぐら」が一番好き。姉妹が同じ時間を別々のベクトルで感じ取っていたのがいい。長嶋氏得意のパターンではあるけれど細やかだ。表題作が一…

 澁澤龍彦 『唐草物語』

河出文庫/収録作品:鳥と少女/空飛ぶ大納言/火山に死す/女体消滅/三つの髑髏/金色堂異聞/六道の辻/盤上遊戯/閹人あるいは無実のあかし/蜃気楼/遠隔操作/避雷針屋 澁澤氏は初読。ほうほう、こういう感じのひとなのかーと思う。エッセイ風に始まり…

 ほしのこえ

作画・佐原ミズ 原作・新海誠/キキメモによると、自主制作アニメーション「ほしのこえ」の漫画化作品である。で、アニメの続編が「雲のむこう、約束の場所」と続いているらしい。久しぶりにラベル買いをしたらこれは失敗かなと思う。本編不在(あるいは世界…

 村上春樹

『レキシントンの幽霊』 文春文庫 収録作品:緑色の獣/沈黙/氷男/トニー滝谷/七番目の男/めくらやなぎと、眠る女 「トニー滝谷」が映画化されたので、それを機に再読。初読のときの「うん、まあ」という印象ががらっとかわって、構成もいいし、凝りすぎ…