日日平安

再開しました

2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

 阿部和重 『シンセミア』 朝日新聞社

回りくどさだとか、バカバカしさだとかは、言ってしまえばそうなんだけど、かろうじて文学的資質によって書かれているというか、なんというか。力作ではある。エンターテイメントにしてしまえばもっと面白いだろうに、そうしないところが阿部和重というひと…

 アーノルド・ローベル

ときどき”いしりょく”についてかんがえる。たぶんがまんするってことではなくて、なにかをなしとげる、かえる、そのためにどりょくする、ということだとおもう。 『ふたりはともだち』 三木卓訳 文化出版局 『ふたりはいっしょ』 三木卓訳 文化出版局 『ふた…

 井上荒野 『しかたのない水』 新潮社

吉田修一の「日曜日たち」を思い出した。フィットネスクラブを基点にした群像劇の連作。普段見ないようにしているもの、考えないようにしているものの蓋を開けちゃったよ…という感じだ。恐ろしいような気もしたけれど、実際にはわたしたちはこのような日々を…

 池澤夏樹 『イラクの小さな橋をわたって』 光文社

911からイラク開戦のあいだ、という絶妙な時期に旅したときのイラクの印象が書かれている。池澤氏の文章は初めて読んだのだが、とても優しい感じがして、素直にいい国だなと思った。彼らは今生きているのだろうか。この戦争を止められなければ、次も止められ…

 京都国立博物館(常設展)

さすが京都、と思ったのは蒔絵の香箱の数々で、本当に豪華。香箱というのは御香の種類当てのゲームに使う道具らしく、けっこう大掛かりなものらしい。本当の贅沢ってこういうことなんだろうなと思う。あと、絵画部門もなかなかの充実ぶり。絵巻部門ではちょ…

 メモ 学習研究社 現代子ども図書館

チワンのにしき・太陽のむすめ(タイトル思い出しました) http://www9.plala.or.jp/clue/mrspw/kodomo_tosyokann.html http://www.fukkan.com/vote.php3?no=10466 http://www.gakken.co.jp/kyouikusystem/p3.html#2001※ ※子供の頃に、これを読んでいたので…

 エリック・バトゥー 『めぐる月日に』

講談社/2001年ブラティスラヴァ絵本原画展のグランプリ作品。この原画展を観に行って一目惚れ。一枚の絵のなかで、中心となる動物は小さく、けれども風景の一部というのともまた違っていて、自由に思いを馳せることのできる良さがある。また添えられる言葉…