2004-01-01から1年間の記事一覧
小川氏の普段の作品と大きく違うわけではないのだけど、これだけ売れたというのはやはり老人と子ども、という図式にみんな弱いのだろうなあ。あ、というより、数学と記憶障害か…?。彼女の作品は常に愛が満ちていて、その姿勢が素晴らしいなあと思う。雑念が…
収録作品:薬指の標本/六角形の部屋 表紙きれいー。フランスでオルガ主演で映画化されるそうだけど、むつかしそうだな。これはとにかくエロい。密室に香水が充満しているようなイメージ。匂い立つ色気、みたいな。モチーフが素敵すぎてやっぱり酔った。 ←今…
『赤黒ー池袋ウエストゲートパーク外伝』 徳間書店 ⅡとⅢの間に出たのかな。外伝ということで、三人称に文体を変え、サルくんが大活躍。やくざとかカジノとか興味ないので、途中で疲れた。やっぱり主人公がマコトほど魅力がないので厳しいかな。『電子の星ー…
収録作品:大地の黴/二百回忌/アケボノノ帯/ふるえるふるさと 最初の2篇を読んで、どうしても文字だけを追っている感じで入ってこなかったので、読むのをやめました。つまらないとかそれ以前にわたしの気分的なもののような気がするので、そのうちまた挑…
ヘンリー・ミラー ヴァージニア・ウルフ レイモンド・カーヴァー アレン・ギンズバーグ ウイリアム・バロウズ レイ・ブラッドベリ ドストエフスキー トルストイ チェーホフ ジョン・アーヴィング ブコフスキー エドガー・アラン・ポー ポール・ボウルズ 遠い…
収録作品:死後の恋/悪魔祈祷書/人の顔/瓶詰地獄/キチガイ地獄/鉄鎚/冗談に殺す/オンチ/人間腸詰/押絵の奇蹟 既読
研究本だった。むー。画集が欲しい。
ひたすら世界が閉じていて、言葉が表面張力でくっつきあっている感じ。独特の世界観だ。だが、誰も彼も境がないので、(十分に面白かったが)こういうのはたくさんは読めないな、と思う。後半はちょっと収拾がつかなくなったのだろうか…。
読み物というより拾い読みして眺めて楽しむもののような…。確かに「十二国記」のネタ本なのだろうが、凡人には拾えるようなものではないような…。値段を思えば絵の量はまあまあか。蛍光ペンで色分けしようか悩み中。
収録作品:黒猫/アッシャー館の崩壊/モレーラ/楕円形の肖像画/ベレニス/ウィリアム・ウィルソン。子どもの頃に読んだルパンを抜かすと、ポーは初めて読む。写真が多用されているし、量的にもたいへん読みやすいのだが、えらくいい加減な本の作り。写真…
絵本を買わないとCDを買う権利がもらえないというえげつなさ。物語にストーリはとくになく、タイトル通り人魚の愛の歌。ぶわっと花や光が溢れ出ていく様がいい。原画とは比べるべくもないが、絵本としても悪くないと思う。好き好きだろう。
とにかく人の顔(どれもモデルは本人だと思っていいとおもう)に見惚れてしまう。自画像もすごい。クレヨンの削り跡が繊細かつ力強く大胆。この絵本を買うぐらい好きな人なら、可能であれば原画展は観ておいたほうがいい。
かなり面白かった。描写がきめ細やかで感心した。恋愛モノと聞いていたので、いきなり小学生がぞろぞろ登場して面食らったが、なんとなく納得もさせられる。女の子の人間関係って怖いなあ。作者は賢そうだなあ。ふむ。一度囚われた人は難儀だなあと思う。し…
怪談のなかでも学校を舞台にしたものは特に好きだったりする。一番身近でほんとうにいそうな場所だもの。ドラマとオーバーラップして面白かったのかはよくわからなかった。栗山千明ははまり役だったのだなあとしみじみした。杏ちゃんと山田くんもかわいかっ…
『鍵のかかった部屋』 白水社 ASIN:4560046468 ニューヨーク三部作に限って言えば、どうしても「詩人の書いたもの」という印象から離れられない。他人との境界がくずれていく感覚というのは単に結果とか過程であって、境界という危ういモノに対しての哲学を…
大きな事件は何ひとつ起こらないが、ふと立ち止まって振り返ったりする、何気ない仕草や佇まいが、しんとした冷たさをたたえつつも優しい。何より好ましいのは、誠実であること。
待望の長編だったが、時間的にどこまでを切り取るかの差で、基本姿勢は短編と同じ。良くも悪くも黙々と丹念に文字を積み上げていく職人気質なのが素晴らしい。国境を越えた親の世代と、二世として異国の地で生まれた世代の対比がくっきりと鮮やかで温かくも…
共通点は絵本の原画、というのみで、志向性はそれぞれだ。立体の展示もあったが、なぜかほとんどが毒々しい。わたしは絵本にあまり馴染みがなく育ったが、それでも懐かしいものなのか、その中にさみしさと怖さを探しているようだ。
http://www.fukkan.com/sell/index.php3?mode=detail&i_no=19201285
http://kids.gakken.co.jp/kit/otona/karakuri.html
遠く先にゴールがあると思って走っていたら、突然崖から落っこちてしまったような展開で、怪作になり損ねた感がある。うまくまとめているが、ちょっと円満すぎ? ヒロインのぽんぽん出てくるしょうもない言葉の後に、必ず自己反省が入るのが可笑しい。ああ、…
ラストの方は無駄に長すぎ。…やたら疲れた。構成も面白かったが、推理とか意味不明だしどうでもいいのだけど、九十九十九と他の人間との絡みがとにかく面白い。
気持ちわるー。あはは。語りが巧くて、怖くないが、ねっとりとした作者の怨念がこもっている。ははは。
意外なことに、これは苦手だった。気持ちわるー。思うに欲望に対してストレート過ぎるのだな。この手のものは、書き手が冷静じゃないと読みづらいものだ。